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デルタループ17m その後3 (新バラン)

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

MFJ926BのDC電源重畳ユニットを、CMF1の手前に移動した。

 

アンテナ関連接続図

 

新1:4バラン

 

初めて平衡駆動とした時、3.5MHzの飛びに不満を感じて不平衡駆動に戻していた。しかし、その後50MHzの稼働や、実環境に近いシミュレーションができた事、そしてその結果から、再び平衡駆動とする事を決断した。とはいえ、3.5MHz帯での飛びは小生にとっては優先度の高いものであり、以前の平衡駆動のような3.5MHz帯での飛びでは我慢できない。そこで、平衡・不平衡を簡単に変更できるように工夫する事を考えた。それが、次に示す新1:4バランである。

 

新14バラン

 

トロイダルトランス

 

トロイダルコアに一次側12回巻き、二次側撚り単線バイファイラ巻き12回、で構成。先ず撚り線をコア全体にまんべんなく巻き、その撚り線の間に一次側の巻線が収まるようになるべく偏りなく巻く。ポイントは、一次・二次側のそれぞれの巻き始めと終わりとが、180°対向するように巻くこと。これはコネクタポジションを考慮している。本トランス単体では、一次側と二次側とは分離されている。一次側と二次側とのインピーダンス比は1:4である。

 

実はキットの利用

いつもの(有)大進無線社のKIT-DU-SS234を購入すると、このバランを簡単に製作できる。

 

外部接続ワイヤーによる構成

 

上の図で、端子Aと端子Bとにループエレメントを接続する。

端子Cは、二次側巻線の中点であり、端子Cと端子GNDとを接続すると、二次側中点接地型の平衡駆動バランとなる。

端子Cに代えて、端子AまたはBと端子GNDとを接続すると、不平衡駆動バラン(正確にはバランではなく、単なるインピーダンス変換ユニット)となる。つまり、平衡駆動でどうしても3.5MHz帯の飛びが不満なら、この接続を行うと、不平衡駆動となり、以前の3.5MHz帯の飛びを再現できる可能性が高くなる。

外部接続ワイヤー無しでは、二次側フローティングの平衡駆動バランである。

 

二次側フローティングを試す意味

コモンモードノイズを拾うのはどの部分か考えた時、例えばトランシーバーからアンテナの先までがそのそれを拾うエレメント、と思うのだがどうだろう。そしてATU後の同軸ケーブルには二カ所にコモンモードフィルタが挿入され、100個を超えるクランプコアが装着されていることから、アンテナ経路でコモンモードノイズが侵入するのはATUから先ではないかと疑ってしまう。それに、コモンモードはそれだけなら受信時のノイズにはならないと思う。受信時にノイズとして再生されるのは、ノーマルモードへの「モード変換」が起きているからで、その第一のゲートが「バラン」である。

理想的に作られた上の図のバランなら、端子Cは理想中点であり、恐らく端子GNDと接続しても、コモンモード信号にモード変換を起こすことなく、あの耳障りなノイズの原因がここで発生する事はない筈である。しかし、撚り線の拠り方のばらつきやトロイダルコアへの巻き方の偏りなどにより、理想中点からのズレが生じると、この点でモード変換が起き、ノイズを再生する事になる。このキットに含まれる撚り線は同社で製作されており、巻き方さえ気をつければそれほどの誤差は生じない筈であるが、二次側をフローティングさせたままで稼働させられるのなら、そのままの方が余計な因子を抱え込まずに済むことになる。これを一度確かめてみたかったのである。

追記:2018年3月11日

誤解を避けるために付け加えておくと、フローティングにする事ですべての(コモンモードからノーマルモードへの)モード変換を防げるわけではない。ループエレメントが本当に平衡ならばそれもあり得るが、実際には、例えば、給電点の高さより1m低いところではあるがループの右側にループ面平行に数本のステンレス製物干竿があり、ループエレメントが完全平衡とはいえない。そしてこの事は「モード変換」の原因になり得る。

追記ここまで======================

 

ノイズ音が変わった

 

早速3.5/7MHz帯で使ってみる。と、ノイズ音が耳障りな「バリバリ」から「サー」っという音に変わっている事に気付いた。ネット上の記事で、コモンモードノイズ対策に成功なさった方の「ノイズ音」にその記述があったことを思い出し、対策が上手く行っている事を実感した。レベルも下がったが、時間帯や日によってそのノイズフロアが変わってくる。先日の大雨の朝、両周波数帯ともノイズレベルがS2だったのは驚いた。HF帯にQRVしてから初めて目にした「ノイズレベル」である。なにしろこのアンテナを上げた直後のノイズレベルは、S9かそれ以上だったわけだから、素直に、すっごく嬉しい!!

 

3.5MHz帯の飛びは?

 

まだQSO数が少ないが、輻射が弱すぎと思ったことはない。これなら、不平衡駆動への接続替えも必要なく、平衡駆動のままで運用できそうである。何故以前の平衡駆動の時に「弱含み」だったのか? それは小生のキット組み上げに問題があったと反省している。そのバランはインピーダンス変換機能もあるため、トロイダルコアの巻線の巻き方にはかなり慎重に行わなければならなかった事を、今回の「バランの勉強」で知った。そして、組み立て時の作業を思い出してみると、かなりいい加減な巻き方をしていたと思う。それが低い周波数での運用に影響したのだと反省している。

 

追記:2018年3月11日 50MHz運用について

以前5W SSBでの運用で上手くQSOできたが、30Wでの運用で送信中に予期しない再チューニングが始まってしまった。やはり(50MHz帯運用は)仕様外なのかもしれない。当分50MHz帯の運用は5Wとする。

追記ここまで==============================

 

 

デルタループ17m 平衡?不平衡? 接続方式再検討

デルタループ17m

目次

 

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このアンテナでお相手頂いた各局に御礼申し上げます。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

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