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■■■アマチュア無線

 

          アンテナ総合

 

   コモンモード(ノイズ)対策:2018年2月   

 

 

タライアンテナ(WTA:Wash Tub Antenna)

 

タライアンテナ(Washtub Antenna)1号

タライアンテナを巻く (結線詳細追記)

ループアンテナ試作1号

ループアンテナ試作2号

ループアンテナ試作3号、タライの始まり

タライアンテナ2号

シールデッドループアンテナは?

タライアンテナ2号改造と試験

タライアンテナ1号で3.5MHzの助っ人?!

タライアンテナ1号に骨格と服を…!?

タライアンテナ3号

WTAからWTA2へ

   WTA2/Global

        WTA2/Global:コモンモードノイズ対策

        WTA2/GlobalPlus

 

 

       デルタループアンテナ

 

  MMANAを使ってみる:17mワイヤーのデルタループ

  ミニデルタループアンテナの実験1 

  デルタループ17m  

  ノイズ対策をやってみる

  MFJ926Bに助け船

  デルタループ17mその後

  デルタループ17mその後2

  ミニデルタループアンテナの実験2  

      デルタループ17m:平衡?不平衡?接続方式再検討

  デルタループ17mその後3 (新バラン)

  デルタループ17mその後4 (マイクアンプ バラン改修)   (2018年4月21日更新)

 

アンテナチューナー

 

SG239修理?

   SG239、MFJ926B、とタライアンテナ 

   MFJ-914を試す (予定)

 

 

”CW QSO”への道

 

 

 

 

その他

 

GH-4がやって来た

2017年秋、帰省時に運用 GH-4、WTA2移動、湯梨浜町

 

 

 

 

デルタループ17m:その後4 (マイクアンプ、バラン改修)

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

デルタループ17mは順調に稼働しているが、やはり3.5MHzでの飛びに不満を感じる場面がある。ノイズレベルぎりぎりで聞き取りにくいと言われる。その対策の一つとしてコンプレッション機能付のマイクアンプを探してみた。目が止まったのは「Voice Shaper」というWindowsのアプリケーションソフトウェア(Free)だ。eHamのコメントを見てみると、

  • 100WSSBで、通常トークパワーは30W出力だが、このVoiceShaperを使うとそれが60W-100W
  • コンプレッサー/クリッパー機能を使っても(音声が)歪まない
  • このためにWindowsPCが必要になるが、デジタル通信ですでに無線機に接続したPCがあり、それがつかえる

と、評価の高い書き込みが多数。これを試してみる事にする。(詳細はここ

Windows10にインストールしてみたが問題なく使える。キャプチャ画面を示す。

 

VoiceShaper

 

マイクは普段利用しているコンデンサーマイク(元々PC用)を無線機からPCのマイク入力に接続切り替え、PCのヘッドフォン出力から無線機のマイクへケーブルを接続する。

 

デフォルトのプロファイルで使っているが、周波数高めのフィルタ設定で気に入っている。好みの問題だと思うが、小生は了解度を上げるためには低音を抑えて高音域を通した方が良いと思っている。「Gate/Compression/Clipper」のチェックを入れて運用してみると、FT991MのALCが大きく振れるものの全くレッドゾーンに飛び込まなくなった。もちろんパワーも設定パワーの目一杯が出力されているように見える。知人局からのリポートでは「音の歪みはない。QSBの谷でも了解度が下がらなくなったし、沈み込みがそれほどでもなくなった。」よく3.5MHzでお相手頂けるOM局からは次のようなリポートを頂いた。

「聞いた感じで59だなと思った。で、Sメータを見るといつものS7。驚きました。」

 

QROしたわけではないので、Sメータの読みは変わらないのだろうが、トークパワーが上がっているので、QSBの谷でこれまでは聞き取れなくなっていた信号が聞き取れる、そんな改善につながっているようだ。VoiceSaper、まだ基本的な機能をデフォルトでしか使っていないが、お気に入りのソフトウェアの一つになった。ありがとうございます、VE3NEA局。

 

ATU(オートアンテナチューナー)再チューニングが突然始まる

 

問題は突然発生した。3.5MHzでリポートやQTH、QRAの交換を終えてラグチューに入っている時、相手にマイクを返すと様子がおかしい。Sメータの振れが弱い。これはATUのマッチングが外れていると直感、直ぐにチューニングを取り直して、短いファイナルだけは送信できた。調査の為、3.5MHzの空いているいる時間にAM50W設定で送信してSWRの変化を見た。すると、時間経過と共にSWRが変化を始め、やがてATU基準のSWR2.0を超えたのか再チューニングプロセスが始まったので送信を停止した。

 

MMANAのシミュレーションから、デルタループ17mの3.5MHzのZは4Ωちょっとなので、恐らく大きな電流が流れ電線が熱を持ちコイルが膨張?してインダクタンスが変化したのではないかと推測する。図らずもマイクアンプのお陰でトークパワーが上がり、その事がこのSWRの変化に拍車をかけることになったようだ。やはりこの長さのワイヤーで、3.5MHzのループアンテナのATUによる平衡駆動は無理があるのだろう。不平衡駆動ならZも15Ω程度なので、マッチング能力が高ければバラン・Z変換トランス等を気にすることなく、ATU直結で問題なく利用できると思う。

 

取り敢えずバランのトランスを巻き替えてみた。元々50MHzを考えると、もう少し巻き数を少なくした方が良いのでは?と思っていた事も、この際試してみる事にした。従来12回巻き/24回巻きだったのを10回巻き/12回巻きとしてみた。巻き数比は1.0:1.2、したがってZ比は、1.0:1.44となる。3.5MHzのATUマッチングは問題なく取れたので、しばらくこのまま使ってみることにする。

 

追記(2018年4月21日)

新Z比のトランスを使ったデルタループは時間が無くてなかなか試せなかったが、使ってみるとあまりよくなかった。HF帯でのSWRは全て1.5以内に収まり、調子は良さそうに思えたが、何故かSメータの振りが悪くなったように感じる。いつもよりS2程低いようだった。そして呼んでも呼び負けするかノイズレベルに勝てず、QSOはできていない。決定的だったのは、巻線数を減らして50MHzの状況を良くしようとしたのに、以前よりSWRが悪化している(SWR2.0以上)。それに、何より上記「ATU再チューン問題」は解決していなかった。

 

改造したバランのトランスを、元の1:4(巻き回数12/24回巻き)に巻き戻してみた。元の状況が再現される、と思ったら、何と以前より良くなっている。以前は3.5MHz帯でのSWRは1.5-1.7と高かったのに、今は1.0-1.3に収まっている。50MHzのSWRも以前の1.5→1.2と改善している。受信時のSメータも以前の振れに戻っている。

 

工作上の問題

 

一体何が起こっていたのか…。実はトロイダルトランスを元の巻線比に戻すときに気付いた事がある。それはトロイダルトランスが外部接続端子の一つに近づきすぎていた事。それだけなら問題ないのだが、結線用のラグの金属部分がトランスに「突き刺すように」当たる位置にある事に初めて気づいた。そして巻き戻し作業と一緒に、端子のネジを緩めてラグの位置を変更し、トロイダルトランスの位置もすべての端子類から離して接触しないように配置し直していた。つまり、工作がしっかり慎重に施されていれば、上記のような問題や余計な作業は必要なかったのでは?と思う。

 

そういえば初めてこの1:4バランを使った時、3.5MHz帯のSWRは1.2か1.3程度だったと思う。それがいろいろ実験し、外部端子のネジが緩いんだので締め直し(この時にラグの位置が変わったのかもしれない)、次の日のSWRが1.5を超えていたので、あれっ?と思ったことがあった。ラグが巻線の被膜を突き破って短絡していたと思っている。よく稼働していたものと思う。今では、3.5MHzのAM50W送信試験でも、問題の発生した2倍の時間の送信でもSWRの変化はなく、きっと短絡による発熱、インダクタンスの変化、トランスとしての機能変化、…がSWRの変化につながり、再チューン起動の原因だったと考える。

 

小生の視力では、半田付けの時、コテ先や半田、その対象がよく見えない。今回のラグ位置もライトの影になっていてよく見えていなかった。もっと早くに気付いていれば、QSO中に始まるATU再チューンの為に、お相手頂いた方々にご迷惑をおかけする事もなかったのにと悔やまれる。(大変申し訳ありませんでした。) よく見えない分、確認行動をもっと正確に行うよう努めたい。

============================追記ここまで

 

 

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このアンテナでお相手頂いた各局に感謝いたします。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

 

ミニデルタループアンテナの実験2

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

随分時間が経過してしまった。昨年試してみた「ミニデルタループ」の実験その2である。「ミニデルタループアンテナの実験1」で触れたように、第一電波工業社のW721というHF7/21MHzのダイポールアンテナがお蔵入りになっていたので、このアンテナの半分(片側のエレメントだけ)を使ってみる。

ローディングコイル入りの約6mのエレメントを、ATU(オートアンテナチューナーユニット)のアンテナ端子とRFグラウンドとに接続した。例によって、グラウンド側になるべく長めのワイヤーが来るように接続する。使用したATUは、MFJ926BとSG239である。3.5MHzでもチューニングが取れるように、2m程ワイヤーを追加した。もちろんグランド側にである。本当はローディングコイルの接続位置も変更すべきなのだろうが、時間を節約するため、W721で使用したままのエレメント(ひげワイヤーは外した)で実験した。運用は、いつも通り「屋内設置」である。

 

QSO実績は、3.5MHzと7MHz。7MHzは、特に問題を感じる事なく「普通」に使えたが、ワイヤー長を考えると、パイルアップの中でピックアップしてもらえるかは疑問である。3.5MHzは輻射の弱さを感じた。

 

また、コモンモードノイズ対策も不十分だった頃の実験なので、ノイズレベルはS7-8 だったと思われる。不平衡駆動でもあり、コモンモードノイズの影響を受けやすく、アパートやマンション等集合住宅での利用は難しいかもしれない。しかし、7MHzで1/4λに満たない長さでしかもグラウンド取りやカウンターポイズの要らない「ミニデルタループアンテナ」は手軽で魅力的ではある。ノイズ発生源のない山とか海とかでの運用などで、コンパクト・手軽さが必要になった時には、候補に挙がりそうなアンテナである。

 

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このアンテナでお相手頂いた各局に感謝します。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

デルタループ17m その後3 (新バラン)

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

MFJ926BのDC電源重畳ユニットを、CMF1の手前に移動した。

 

アンテナ関連接続図

 

新1:4バラン

 

初めて平衡駆動とした時、3.5MHzの飛びに不満を感じて不平衡駆動に戻していた。しかし、その後50MHzの稼働や、実環境に近いシミュレーションができた事、そしてその結果から、再び平衡駆動とする事を決断した。とはいえ、3.5MHz帯での飛びは小生にとっては優先度の高いものであり、以前の平衡駆動のような3.5MHz帯での飛びでは我慢できない。そこで、平衡・不平衡を簡単に変更できるように工夫する事を考えた。それが、次に示す新1:4バランである。

 

新14バラン

 

トロイダルトランス

 

トロイダルコアに一次側12回巻き、二次側撚り単線バイファイラ巻き12回、で構成。先ず撚り線をコア全体にまんべんなく巻き、その撚り線の間に一次側の巻線が収まるようになるべく偏りなく巻く。ポイントは、一次・二次側のそれぞれの巻き始めと終わりとが、180°対向するように巻くこと。これはコネクタポジションを考慮している。本トランス単体では、一次側と二次側とは分離されている。一次側と二次側とのインピーダンス比は1:4である。

 

実はキットの利用

いつもの(有)大進無線社のKIT-DU-SS234を購入すると、このバランを簡単に製作できる。

 

外部接続ワイヤーによる構成

 

上の図で、端子Aと端子Bとにループエレメントを接続する。

端子Cは、二次側巻線の中点であり、端子Cと端子GNDとを接続すると、二次側中点接地型の平衡駆動バランとなる。

端子Cに代えて、端子AまたはBと端子GNDとを接続すると、不平衡駆動バラン(正確にはバランではなく、単なるインピーダンス変換ユニット)となる。つまり、平衡駆動でどうしても3.5MHz帯の飛びが不満なら、この接続を行うと、不平衡駆動となり、以前の3.5MHz帯の飛びを再現できる可能性が高くなる。

外部接続ワイヤー無しでは、二次側フローティングの平衡駆動バランである。

 

二次側フローティングを試す意味

コモンモードノイズを拾うのはどの部分か考えた時、例えばトランシーバーからアンテナの先までがそのそれを拾うエレメント、と思うのだがどうだろう。そしてATU後の同軸ケーブルには二カ所にコモンモードフィルタが挿入され、100個を超えるクランプコアが装着されていることから、アンテナ経路でコモンモードノイズが侵入するのはATUから先ではないかと疑ってしまう。それに、コモンモードはそれだけなら受信時のノイズにはならないと思う。受信時にノイズとして再生されるのは、ノーマルモードへの「モード変換」が起きているからで、その第一のゲートが「バラン」である。

理想的に作られた上の図のバランなら、端子Cは理想中点であり、恐らく端子GNDと接続しても、コモンモード信号にモード変換を起こすことなく、あの耳障りなノイズの原因がここで発生する事はない筈である。しかし、撚り線の拠り方のばらつきやトロイダルコアへの巻き方の偏りなどにより、理想中点からのズレが生じると、この点でモード変換が起き、ノイズを再生する事になる。このキットに含まれる撚り線は同社で製作されており、巻き方さえ気をつければそれほどの誤差は生じない筈であるが、二次側をフローティングさせたままで稼働させられるのなら、そのままの方が余計な因子を抱え込まずに済むことになる。これを一度確かめてみたかったのである。

追記:2018年3月11日

誤解を避けるために付け加えておくと、フローティングにする事ですべての(コモンモードからノーマルモードへの)モード変換を防げるわけではない。ループエレメントが本当に平衡ならばそれもあり得るが、実際には、例えば、給電点の高さより1m低いところではあるがループの右側にループ面平行に数本のステンレス製物干竿があり、ループエレメントが完全平衡とはいえない。そしてこの事は「モード変換」の原因になり得る。

追記ここまで======================

 

ノイズ音が変わった

 

早速3.5/7MHz帯で使ってみる。と、ノイズ音が耳障りな「バリバリ」から「サー」っという音に変わっている事に気付いた。ネット上の記事で、コモンモードノイズ対策に成功なさった方の「ノイズ音」にその記述があったことを思い出し、対策が上手く行っている事を実感した。レベルも下がったが、時間帯や日によってそのノイズフロアが変わってくる。先日の大雨の朝、両周波数帯ともノイズレベルがS2だったのは驚いた。HF帯にQRVしてから初めて目にした「ノイズレベル」である。なにしろこのアンテナを上げた直後のノイズレベルは、S9かそれ以上だったわけだから、素直に、すっごく嬉しい!!

 

3.5MHz帯の飛びは?

 

まだQSO数が少ないが、輻射が弱すぎと思ったことはない。これなら、不平衡駆動への接続替えも必要なく、平衡駆動のままで運用できそうである。何故以前の平衡駆動の時に「弱含み」だったのか? それは小生のキット組み上げに問題があったと反省している。そのバランはインピーダンス変換機能もあるため、トロイダルコアの巻線の巻き方にはかなり慎重に行わなければならなかった事を、今回の「バランの勉強」で知った。そして、組み立て時の作業を思い出してみると、かなりいい加減な巻き方をしていたと思う。それが低い周波数での運用に影響したのだと反省している。

 

追記:2018年3月11日 50MHz運用について

以前5W SSBでの運用で上手くQSOできたが、30Wでの運用で送信中に予期しない再チューニングが始まってしまった。やはり(50MHz帯運用は)仕様外なのかもしれない。当分50MHz帯の運用は5Wとする。

追記ここまで==============================

 

 

デルタループ17m 平衡?不平衡? 接続方式再検討

デルタループ17m

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このアンテナでお相手頂いた各局に御礼申し上げます。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

WTA2/GlobalPlus

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

WTA2/Globalの課題は「3.5MHz」の飛びの改善だった。その一つの解を見つけたようなので報告する。

 

写真は「不平衡駆動のWTA2/GlobalPlus」で、給電線のRFグラウンド接続線に延長線が追加してある。それも二本。これは2mと3mのリード線を並列に、同アンテナ接地側給電線とATUのグラウンド端子との間に挿入したもの。以下写真を示す。

 

WTA2/GlobalPlus

 

何故2mと3mの二本のリード線を並列に挿入したのかというと、複数の周波数帯でSWRを下げることが出来たからである。一本だけだと、SWRが1.5以下に下がらない周波数帯が有ったりするが、長さの異なるもう一本を追加する事で、運用するすべての周波数帯でSWRを低く抑える事が出来るようだ。ただ、どちらの長さが選択されるのかはよくわからないし、電源ON/OFFによるATUの初期化が必要な場合もある。

 

とにかく、このリード線を追加した事により、確実に3.5MHz帯でのRSリポートは改善した。いずれは屋外運用も試してみたいが、簡単に実験できるベランダは、今デルタループに占拠されており、当面その機会はなさそうだ。面白いのは、雨が降って屋根が濡れるとシールド効果で飛ばないだろうと思うのだが、そこそこQSO を楽しめる。但し、関東地方が襲われた大雪で20cmを超える積雪がここでもあり、続く寒さでなかなか屋根の雪が解けなかったが、この時ばかりはさすがにダメだった。

 

18/21MHz帯でのQSO

 

実は、このアンテナを製作してからHFハイバンドでのQSO実績がなかった。全く入感しないので、アンテナの構造上の問題でハイバンドは無理なのかと、半ばあきらめていた。2月に入り、デルタループの試験中に18MHz帯や21MHz帯でQSO実績が出来ると、WTA2/GlobalPlusではどうだろうと試してみたくなった。そこで、QSO実績のできた時間帯を狙ってこのアンテナに切り替えワッチを続けると…、18MHzで沖縄県の局に、21MHzで北海道の局にお相手頂いた。正に「びっくり!! そして感謝」である。

 

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このアンテナでお相手頂いた各局の御礼申し上げます。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

デルタループ17m:平衡?不平衡?接続方式再検討

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

MMANAを使って「デルタループ17m」のシミュレーションを行った主要目的の一つは、ATU(オートアンテナチューナーユニット)の整合範囲にそのインピーダンスが収まりそうかを知る事だった。使用するATUであるMFJ926Bは、1:4変換トランスを通す事で、このループに整合を取る能力のある事がわかった。そこで、今回は情報を整理して別の角度から「平衡」、「不平衡」、の接続方式を再検討してみようと思う。きっかけは次の二つである。

  1. MFJ926Bの隠された能力
  2. MMANA:接地型アンテナの地上高を上げた指向性シミュレーションのやり方

 

MFJ926Bの隠された能力

 

結論から書くと、試してみたら上手く行って驚いたのが「50MHz帯でのチューニング」だった。このATUの仕様上は、マッチング上限30MHz。なので、全てのMFJ926Bで、様々な環境で常に50MHz帯のマッチングが可能かどうかは不明である。しかし、このデルタループ17m、5mH、1:4インピーダンス変換(不平衡-不平衡)ユニット付、で、AM5Wで送信してやったら、ちゃんとSWR1.3程にマッチングしてくれた。慌てて「MFJ926B 50MHz」でネット検索して見た。めぼしい情報はヒットしなかったが、「MFJ926 50MHz」で見つかった記事の中で、「MFJ926を開けたら中の基板にはCG3000とあった」から、MFJ926Bの旧モデルと思われるMFJ926は、CG3000と同じものらしかった。という事は、(CG3000/MFJ926と)同様にMFJ926Bにも「50MHz帯でのマッチング成功」は期待できるのかもしれない。

 

手持ちのトランシーバーFT991Mは二つのRFコネクターが装備され、一つがHF+50MHz用となっている。つまり、HF-50MHzがサポートできるATUがあれば、一つのアンテナシステムでHF-50 MHzをサポートできる事になり、そうできたらいいなぁ、と考えていた。仕様上50MHzをサポートできるATUとしてはAH4があるが、高価でケーブル類の取り付け等、工作下手の小生には敷居が高い。その点、CG3000は安価で、仕様外ながら50MHzでもマッチングできるという。だから、ネットオークションでCG3000の中古を見つけたのでもう少しで入札するところだった。手元のMFJ926Bが50MHzのマッチングに成功してくれた事で、無駄なお金を使わずに済んだし、HFから50MHzまで一つのアンテナでQRVできる可能性も出てきた。CG3000には無いDC電源同軸重畳機構の標準仕様も便利だし、だんだんこのATUが好きになってきた。

 

50MHz、人生初QSO

 

実はこれまで一度も50MHzで波を出したことがない。だから先の50MHzでのチューニングが初の試験電波である。そして週末、長野県佐久市に移動中のJA9COB局に初QSOのお相手を頂いた。OMには、アンテナをバーチカルに切り替えて頂いたりして1stQSOながら様々なリポートを頂いた。(OM、ありがとうございました。)

このQSOにより、このデルタループ17mで、50MHz帯を含めた再検討を行う事を決めた。

 

MMANAで接地アンテナの地上高を上げた指向性のシミュレーション

 

MMANA添付ドキュメントを調べた結果、計算タブのメディア設定で、メディアの高さ設定をマイナス設定(例えば地上高5mなら-5)とすると、接地アンテナの地上高を上げた状態での指向性シミュレーションが可能となるらしい。実際の地上高設定は0mを維持しないとまずいらしい。

 

これまで地上高0mだったところを、メディア高を-5mにして、デルタループ17m、不平衡駆動、をシミュレーションしてみたら、高さを変えると指向性が変化し、拠ってゲインもパターンも変化している事がわかった。やっぱり設置地上高でのシミュレーションが必要だったと痛感。(当たり前、と声が聞こえる。)

 

平衡/不平衡@デルタループ17m
3.550MHz 7.050MHz 18.120MHz 21.200MHz 24.940MHz 28.500MHz 50.200MHz
平衡 ゲイン(dBi) -9.49 -1.11 7.36 7.80 7.53 7.23 5.86
偏波 垂直 水平 水平 水平 水平 水平 水平
不平衡 ゲイン(dBi) -4.17 -1.51 6.48 6.61 6.87 1.47 3.98
偏波 垂直 垂直 水平 水平 水平 水平 垂直

 

ゲイン

3.5MHz帯で、平衡駆動が不平衡駆動に比べて大きく低下している。その他の周波数帯では全て平衡駆動に軍配が上がる。これはとても魅力的だ。

 

偏波

偏波は、放射パターンに通じる。「水平」は水平偏波パターンが優勢である事を示し、それはどちらの駆動方法でも、どの周波数帯でもほぼ同じ8の字指向性を示す(水平パターン)。「垂直」は垂直偏波パターンが優勢を示すが、水平のそれと異なり、独特の放射パターンを示す事がある。

例えば不平衡駆動・3.5MHz帯では、ATUのGND端子に接続された斜線に若干偏った、バーチカルアンテナのような円形の放射パターンを示す。同・7MHz帯では、偏りなく整った円形の放射パターンとなる。最も奇異なのが同・50MHz帯で現れるパターンで、先のGND端子@ATUに接続されたワイヤー側に大きく偏った半円形に近い。

平衡駆動にも、ただ一つ3.5MHz帯が垂直偏波優勢である。が、これは水平偏波の8の字パターンに直交する形で綺麗な8の字パターンを示しており、不平衡駆動のパターンとは大きく異なっている。

 

追記:3.5MHz@平衡駆動の偏波について

水平放射パターンを見る限りでは、確かに垂直偏波が優勢のように思えるが、垂直放射パターンを見ると、垂直偏波のパターン領域が極端に狭い、という事に最近気づいた。本当に垂直偏波優勢なのか疑問に思っている。

 

50MHzの放射パターンについて

 

水平放射パターンについては、それほど急峻な特性ではないので、HF帯と同様にほぼ回転無しで運用しようと考えている。垂直方向のパターンを見ると、さすがにループのワイヤー長が3波長に近いせいか、複数のコブが出ている(仰角の異なるコブ)。また6mのEスポは未体験なので、このコブがどのように効いてくるのか楽しみである。全くの素人考えだが…。

 

バランを工夫してみる

 

上記の結果を見て、やっぱり平衡駆動に戻そうと決める。その時には3.5MHzが犠牲になるが、工夫する事で乗り越えられないかと思う。その為、バランを工夫してみるつもりだ。それはまた別記事で報告したい。

 

 

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de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

 

 

 

 

デルタループ17mその後2

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

デルタループ17mの全景。ATUの下辺りで、パイプ類がごちゃごちゃしているのは、ドライバーでクランプを緩めると、写真のホームポジションから左右45°の範囲でループ面を回転できる機構。ヨーロッパ方面は左へ45°、北米、沖縄、東南アジアはこのホームポジションが良さそうである。早朝の7MHzでイタリアがS9で入感したり、ウルグアイが聞こえたりと、少しばかり驚いている。

HFハイバンドのコンディションは相変わらずよくないが、先日18MHzで那覇市JR0BHL/6局と、21MHzで石垣市JS6TKM局とマニラのDU1/JA3FJE局とお相手頂けた。(各局、ありがとうございました。)今後のHFハイバンドが楽しみである。

デルタループ17m

これでようやくデルタループの調整局面が終結し、コモンモード対策の改善試行は続くものの、これからはQSOを楽しむだけと思い始めていたが、新たな問題が浮上した。

 

3.5MHzの飛びが良くない!?

 

3.5MHzで頂戴するRSリポートが良くない。(7MHzでは問題ない。)R5 は殆どなく、R3-4 である。ノイズレベルぎりぎりらしい。いやいやこのアンテナを上げた当初はR5だった筈、とシミュレーション結果を再確認する。と、何とこのアンテナの平衡駆動でのゲインは、5mHで-9.49dBi、0mHで-8.66dBi。不平衡駆動の場合は0mHで-3.91dBi。これまで見落としていたが、平衡駆動・不平衡駆動の違いの一つに、3.5MHz帯での「大きな」ゲインの差が有った。全く迂闊だった。

 

小生には「3.5MHzでまともにQSO できる事」が重要なので、再び不平衡駆動に戻す事を決断する。ついでに、平衡駆動での、小生にとっての短所をもう一つ挙げておく。この記事の水平放射パターンを見ると、みな同じようなパターンを示している。3.5MHzも然り。しかし、3.5MHzだけは垂直偏波優勢であり、垂直偏波の指向性は、水平偏波のそれとは直交する関係にある。つまり、3.5MHz帯以外での指向性方位は、3.5MHz帯では「ヌル」の方位となり、ひょっとするとループ面の回転が必要になる。

 

不平衡駆動に戻す

 

この時に気になるのは、3.5MHz帯でのATUのマッチングだ。そこで、平衡駆動時に1:4バランを使用してうまくいったことから、不平衡-不平衡のインピーダンス変換トランス1:4(以下、Z変換1:4)を使ってみる事にする。ちょうど、アンテナ実験の為に、いつもの(有)大進無線社のキット、KIT-DU-SS234を組み上げたものがあった。但し、実験には使いにくかったので、同軸レセプタクルは取り外し、ねじ止め端子だけで接続を行うように改造してある。このZ変換1:4をATUのアンテナ端子、GND端子に接続し、ループワイヤを、ATUのGND端子と、Z変換1:4の4(倍)端子に接続した。MFJ926Bは、3.5/7/18/21/24/28(/29)の各周波数帯でSWR1.5以下にマッチングしてくれた。コンディションと時間の都合で、まだ7MHzでのQSOしか行っていないが、それはこれまでと変わりなかった。

 

ここで、不平衡駆動時水平放射パターンの一覧を示しておく。

DeltaLoopUn-patern-list

 

3.5/7/28MHz帯はこれでアンテナの向きを気にする必要は無くなった。しばらくこのままで運用してみる。(追記:不平衡駆動に戻した事により、コモンモードノイズがS1~1.5程度復活したように感じている。)

 

2018年3月3日追記:

MMANAでの「接地アンテナの地上高の上げ方」がわかったので、5mHでシミュレーションしたところ、28MHz帯での偏波が垂直から水平に変化した。18/21/24MHz帯と同様にループ面直角に8の字指向性となる。ゲイン等他にも気になるところがあるので、もう一度、5mHでのシミュレーション比較を行う予定。

追記ここまで======================

 

目次

 

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このアンテナでお相手頂いた各局に御礼申し上げます。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

コモンモード(ノイズ)対策:2018年2月

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

これまで行ってきたコモンモード(ノイズ)対策とその結果について現状をここに記録しておく。

先ずは、全体の接続を示す。

 

アンテナ関連接続図

 

下手な図で申し訳ないが、この図を元に記録していく。

 

デルタループ17mを展張した時

 

この時、上の図の、CMF2、CMF3、DC延長ケーブルは無く、ATUの電源は小型トランス式電源を供給ポイントの近くにおいて給電していた。また、5DFB10mは、5D2V20mだった。因みに、アンテナ切り替えポイントからMFJ926Bまでは隙間ケーブルを含めて約10mのテフロン同軸ケーブルである。そうそう、クランプコア使用数は、トータルで20個程度。

 

受信状況の記憶をたどると、デルタループ17mでは3.5/7MHzでのノイズレベルはLSBでS9。WTA2/Globalでは両バンドともS8~9 だが、S9に近い状態。昼間の3.5MHzでノイズレベル8を切るようなときもあり、デルタループ17mよりましかな、とは思うものの、これではQSO楽しむには不安が残るレベルである。

 

クランプコア200個投入、同軸ケーブル5D2FB10mに交換、デルタループにCMFケーブル

 

同軸ケーブル5D10mにほぼ100個のクランプコアを装着した。その他ケーブルに装着したものも含めると、最終的には何と200個を超える。CMFケーブルとは、隙間ケーブルとして使ったテフロン同軸ケーブルで、トロイダルコア2個とクランプコア2個(ケーブル3回通し)とで構成。この対策で受信ノイズレベルに変化が出た。

この変化を見て、CMF2を投入し、WTA2/Globalにもこのフィルタを利用するように接続した。この時点では、上部のDC-inとCMF2とが逆で、アンテナの接続きりかえも、DC-inの手前になる。

結果、受信ノイズレベルは、昼間の7MHz帯でS5-6となったが、3.5MHz帯ではS8前後だった。

余談だが、CMFケーブルのトロイダルコアとクランプコアは取り外してみても、CMF2設置後ではノイズレベルの悪化もなさそうなので、今も取り外したままである。

 

DC-inをCMF2の手前に移動し、MFJ926Bの電源もCMF2を通す

 

遅ればせながら「DC-in」とは、MFJ926BのDC電源重畳ユニットの事である。この給電を、CMF2を通す事で、コモンモード対策は改善されるのではないかと考えた。また、この時同時に、上図のように一つの電源で給電するよう、ATU 電源をDC延長ケーブルの利用を開始した。延長ケーブルの両端には、トロイダルコアFT114-43とクランプコアがひとつづつ配置され、トロイダルコアにはケーブル3回巻き、クランプコアにも3回通し、の状態でCMFを構成した。

 

デルタループ17mでは、3.5MHzのノイズレベルがS7前後となった。やっと3.5MHzのノイズレベルが下がった。ATUの電源ラインのコモンモード対策が重要であることを認識した瞬間である。

 

そこで、WTA2/Globalへの効果を期待して、DC延長ケーブルの両端に、追加のCMFを構成する事にした。概要は次の通り

 

DC電源側CMF

  • FT114-43、キャンセル巻き、4回(片側4回ずつ巻く。以下同様)
  • FT50-75、キャンセル巻き、5回
  • FT50-75、キャンセル巻き、4回

これらを全て直列接続し、フィルターを構成。

 

ATU給電側

  • FT114-43、キャンセル巻き、8回
  • FT50-75、キャンセル巻き、5回
  • FT50-75、キャンセル巻き、4回

これらを全て直列接続し、フィルターを構成。

 

上記の巻線数がバラバラなのは、手元の線材の都合。

 

この二つのCMFをDC延長ケーブルの両端に取り付け、WTA2/Globalをチューニングしてみた。3.5/7MHz帯共に、ノイズレベルはS5-6 を示した。ATU電源のコモンモード対策が、これほど受信ノイズレベルに効果があるとは思わなかった。

 

コアの材質が気になる

 

7MHz帯では、結構効果があった、つまりノイズレベルが下がったのに、3.5MHzはそうでもない…。それはコアの周波数特性が気になるところ。そこでフェライトコアの材質について、ざっと調べてみた。ネットの情報や、ここを参考にした。HF帯中心で考えると、一般的には#43材、そして小生が悩んでいるHFローバンドには#75/77材が良さそうだとの事。先のサイトの説明によれば、#75材は、RFI対策に1MHzから効果的のようだが、キャンセル巻きは汎用トランスとして1-500MHzと広範囲で利用される#43材で良さそうだ。それに#43材が一番?入手しやすい。#75材は、FT50しか見つけられなかったし、#77材はFT240しか入手できなかった。

 

気になっていた電源のコモンモードフィルター:CMF3

 

CMF3

  • 特性不明の30伉兇留濺型トロイダルコアにACケーブル2回巻きを3連
  • FT114-43、ACケーブルをW1JR巻き、4回(合計8回)
  • FT50-75 1回巻き (ほんの気休め?)

以上を直列に構成。

 

電源へのコモンモードフィルターは、デルタループ17mで「7MHzの怪」があったので、余計に設置に焦りがあった。手元にあった材料で適当に構成してみた。今後も改良を加えていくつもりで部材(特にトロイダルコア)を集めている。

 

コモンモード高周波電流測定

 

コモンモード対策を評価する一つの方法として、送信時コモンモード電流を測定してみた。測定は(有)大進無線社のデジタルRF電流計バージョン2。仕様を以下に示す。

 

RF電流計仕様
デジタルRF電流計バージョン2
測定周波数範囲 1.8~54MHz
測定電流範囲 10mA~300mA
検出電流範囲 1mA
メーターの読み テスターの電圧表示÷10

 

以下に示す測定結果は、上記仕様の範囲外のものもあるが、一応測定できたのでそのままここに記録しておく。参考測定値と考えていただきたい。

 

コモンモードRF電流
不平衡[mA] 平衡[mA] 平衡(最新)[mA]
3.5MHz
5DFB

8.7

6.8 3.4
ATU電源 74.5 55.8 0.5
5DFB(144MHz) 19.2 16.1 6.8
ACライン 80.5 64.3 0.4
7MHz
5DFB 1.3 1.1 3.4
ATU電源 17.0 13.0 0.6
5DFB(144MHz) 13.4 12.4 4.4
ACライン 14.4 11.0 0.3

 

項目名の説明

 

5DFB

CMF1の後の10mの同軸ケーブル。CMF1側から、クランプコアの途切れたところで測定

 

ATU電源

ATU電源用、DC延長ケーブルで、電源装置側から、フィルター類のコアの先で測定

 

5DFB(144MHz)

144MHzアンテナ給電ケーブル。FT991M側から、クランプコア(10個)の途切れたところで測定

 

ACライン

電源装置とCMF3との間で測定

 

送信電力

FT991MをAM5W に設定し測定

 

「不平衡」列と「平衡」列とは、ほぼ同じ状態で1:4バランを取り付けたもので、これは本当に平衡/不平衡の比較になると思う。三番目の列は、その後もコモンモード対策を進めたもので、7MHzでの同軸ケーブルのコモンモード電流が増えているのが気になるが、他で流れていた電流が大幅に減少しているので、トータルでのコモンモード電流削減方向には向かっていると思われる。

 

このRF電流測定は、やはりコモンモード対策の評価法としては価値があると思う。今後も、この方法で評価しながら対策を進めていくつもりで、区切り毎に、このブログで報告したい。

 

 

目次

 

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拙い報告を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

 

 

 

 

デルタループ17mその後

JUGEMテーマ:アマチュア無線

2018年2月10日追記(下部)

 

昨年末に上げたデルタループ(ワイヤー長)17mは、その後回り込み対策、3.5MHz補助整合回路コモンモードノイズ対策、と改善を重ねてきた。7MHz帯の電波出力が異常に低かったり、コモンモード対策試験中に突然ATUでの整合が取れなくなったり、色々と問題に直面してきた。その根にあったのは、どうもコモンモード対策不足だったようだ。この事については、WTA2/Globalでの対策も含めて、別記事にまとめたい。ここではデルタループ17mの現状を記録しておく。

 

おみそれしましたMFJ926B様 m(_ _)m

(不平衡駆動から平衡駆動へ)

 

先のMMANAによるデルタループの2種(平衡駆動、不平衡駆動)のシミュレーション結果により、その駆動インピーダンスの変化の大きさから、MFJ926Bには平衡駆動は無理だろうと、不平衡駆動を採用していた。今回、コモンモードノイズ対策等様々な試験を行う中で、平衡駆動も試みてみた。それは、平衡駆動が上手くいくかもしれない、との期待より、何かコモンモード対策の手がかりが現れてくれたら、との願いの方が大きかった。

 

最初は1:1のバランをFT114-43に手巻き、ATUのアンテナ端子とRF GNDに接続して試してみた。(補助整合回路は取り外してある。)3.5MHz/7MHzで整合取れず(SWR3.0 以上)。しばらく他の試験を行った後、手元にあった、有限会社大進無線社の1:4バランキットを組み上げたものを試してみた。7MHz帯はSWR1.2-1.3で全く問題なし。3.5MHz帯は何とかSWR2.0未満に収まった。(18/21/24/28MHz帯は全てSWR1.5以下。)つまりはMFJ926Bの能力を見くびっていたことになる。ごめんなさい。

 

コモンモードノイズ

 

最近までこの言葉は、特に小生にとっては、「受信時」のノイズレベルの事だった。しかしながら、基本に立ち返りコモンモード対策を見直してみようとおもい始めた。きっかけは先の大進無線社が販売している「高周波電流計キット」である。(小生は工作下手なので、完成品を購入した。)これは本当に優れものである。完成品でも4000円しない。コストを低く抑え、安価に便利な機能を提供してくれている。

 

話を元に戻すと、受信時のコモンモード電流を測定するのは、高価な測定器なしには非常に困難である。しかし、送信時のコモンモード電流の測定にはこの大進無線社の高周波電流計で測定できる。この測定結果を元にコモンモード(ノイズ)対策を行えば、自ずと受信時のノイズレベルも低くできるのではないか、と考えた訳である。

 

詳細は別記事にまとめるまでお待ちいただきたいが、不平衡駆動から平衡駆動に変更しただけで、送信時に流れるコモンモード電流は約20%減少した。受信時のノイズレベルは、既に対策していたこともあり、大きな気付きはないものの、なかなか下がらなかった3.5MHz帯のノイズレベルが下がった。声を大きくして言いたいのは、ATUをご利用の皆さんは、その電源に厳重なるコモンモードフィルターを挿入すべきである、という事である。RF出力を給電する同軸ケーブルには、それなりの処置を行っていらっしゃる方がほとんどだと思っているが、小生もそうだったように、ATUの電源ラインには同軸ケーブル程のコモンモード対策はなさっていないのではないだろうか? 現在のこのデルタループアンテナでは、ATUの電源ケーブルには、同軸ケーブルとほぼ同等のコモンモード対策を行っている。

 

コモンモード(ノイズ)対策改善のきっかけ

 

気付きがあったは、大進無線社のコモンモード・チョーク(コモンモードフィルタ)DCF-RF-29L3の接続を試していた時である。同フィルタをWTA2/Globalでも利用するため、屋外への隙間ケーブルとの接続部に配置していたが、それまでは同フィルタの先に接続していたDC電源重畳ユニットを、同フィルタの手前に接続した。こうする事で、ATUに供給されるDC電源もこのフィルタを通ることになり、高周波給電/ATU電源共に高性能コモンモードフィルタを通過する。この接続変更の結果、送信時コモンモード電流が大きく低下し受信時のコモンモードノイズレベルも低下、ATU電源ラインのコモンモード対策が非常に重要であることを教えられた。

 

平衡駆動での水平放射パターンと電流分布

 

改めて、MMANAでシミュレーションを実施した。今度はアンテナの高さを5mHとしている。

水平放射パターン一覧。どの周波数帯でも、上部底辺の中央が電流腹最大点となっている。つまり逆三角形デルタループの最も高さのある水平部分に電流腹最高点を持ってこれた、望み通りの「デルタループアンテナ設置」となった。

デルタループ17m平衡駆動電流分布一覧

 

 

水平放射パターン一覧

デルタループ17m平衡駆動水平パターン一覧

 

どの周波数帯も同じようなパターンを示している。3.5MHz帯だけは、垂直偏波優勢との事。

 

2018年2月10日追記

バランの接続方法を変更

 

MFJ926Bは、チューナー出力コネクタとして、アンテナ端子、(RF)GND端子、そしてM型同軸レセプタクルコネクタが準備されている。デルタループの接続は、アンテナ端子とGND端子とに行っていたが、大進無線社のバランの不平衡側コネクタがM型同軸レセプタクルコネクタだったため、60cm程の短い同軸ネーブル(両端M型プラグコネクタ付)で接続する事にした。

しかしながら、同軸インピーダンスから大きく振れるであろうATU整合出力部(数Ω〜数100/千数100Ω)に同軸ケーブルを使用するのは気持ちが悪く、思い切って、ネットで見つけたM-PP中継コネクタを使ってみた。この方が、バランを改造したり、アンテナ/GND端子から線を引き回したり、するよりよほど綺麗でロスも少ないのでは?と思う。(特に小生の工作では…) わかりにくいかもしれないが、写真を掲載しておく。

 

mfj926bw14bal

 

バランは「逆さま」になってしまったが、「最短距離」で接続できた。まあATU-トランシーバ接続部とその同軸ケーブルが直ぐ隣と近いのが気になるが、ここはクランプコアにその効果を期待したい。

 

この変更により、3.5/7MHz帯の受信ノイズレベルがまた下がったように思う。(…気のせいかもしれないが、効果があったと思いたい。)はっきりしているのは3.5MHz帯での整合である。これまでSWR2.0に近かったが、この変更後SWR1.5を切るようになった。このような大きな効果は予想していなかった。使用していた同軸ケーブルやコネクタに不具合があったのでは?と疑いたくなる。とにかく、これでATU整合後のバラン接続もすっきりした。

 

これは余談だが、今回M-PP中継コネクタを探してみて驚いた。多くが1000円/個をはるかに超える価格なのである。小生は、ネットオークションで知って直販サイトで利用を始めた「テラックサービス」という販売会社に注文したが、そこは1個198円(税込み)だった。受け取った小生の目(視力は良くない)には、特に安物と感じる所は無かった。絶縁物もテフロンのように見える。なので二つ追加発注してしまった。

追記ここまで======================

 

目次

 

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このアンテナでお相手頂いた各局に御礼申し上げます。ありがとうございました。

de JJ1BVU / JA4LKY

 

 

 

デルタループ17m:7MHz帯の怪

JUGEMテーマ:アマチュア無線

 

「弱すぎてコールサインを取り切れませんでした。もう一度ロングで呼んでください。」

 

7MHzである局に声をかけたときの意外な応答に戸惑った。結局QSOは成立せず、届かないまでもお詫びを繰り返して終了した。

 

さて、その時点でのSWRは1.3程(FT991M内臓SWR計)で、POメータも正常にRF出力している事を示していた。何が悪いのか、何が起こっているのか、皆目見当がつかなかった。

小型ダミーロードを接続したFT817で、AM5Wでのチューニングを受信してみた。3.5MHz帯、18MHz帯、ともSメータは振れたが、ビート音は入感するものの7MHzだけ振れない。これはこれまでの経験から、異常に弱い輻射であることが分かった。

 

このデルタループ17mで、7MHzでのQSO実績がないわけではなく、飛びも悪くなかった。ただノイズレベルがS9と高く、QSBでノイズに埋もれてしまいQSOが困難になる場合が多かった。そこで「ノイズ対策」を始めたのだった。

 

7MHzQSO実績から、加えた変更等を思い出してみると…

 

何が起こっているのか、全くわからないまま、とにかく以前7MHzでちゃんと電波が飛んでいた時から「何を変更した」のかを思い出してみた。

 

1)ノイズ対策

  • 同軸ケーブル変更:20m→10m
  • クランプ(パッチン)コア装着 (デルタループ17m関係では140個以上使用)
  • クランプコア及びトロイダルコア、テフロン同軸ケーブル5mで、コモンモードフィルターケーブル作成、接続。このケーブルは「隙間ケーブル」としても役立っている。
  • 屋外5m同軸ケーブル(5D2v)作成、上記フィルターケーブルとATUとをつなぐ。

 

2)ATU(MFJ926B)用DC電源注入ポイント移動

  • 現在試験も含めて運用中のHFアンテナは、WTA2/Globalとこのデルタループ17mで、夫々ATUが異なる。
  • WTA2/Globalでは、SG230を利用しているが、このATUは電源線が別になっている一般的な給電方式。トランス式小型DC電源装置からDC13.8Vを供給している。
  • デルタループ17mはMFJ926Bを利用し、DC電源重畳ユニットにより同軸ケーブルにDC電源を重畳する。当初はこのDC電源重畳ユニットをトランシーバーの傍に置き、トランシーバーと同じDC電源装置からその電力を供給していた。
  • しかし、これだとアンテナを切り替える際、同軸ケーブルの切り替え、電源重畳ユニットの切り離し・挿入、等煩雑で、この手順を間違えると、SG230を壊す可能性もある。切り替え作業もトランシーバー側、SG230側の二カ所に分かれている事も間違いを起こしやすい、と言える。
  • そこで、MFJ926Bの電源重畳ユニットをSG230 の傍に移動し、電源はどちらか一方にしか接続されず、且つSG230 の破壊の可能性をゼロにするよう、切り替えの構成・手順を変更した。SG230 の傍に移動したMFJ926Bの電源重畳ユニットは、電源供給をSG230 と同じ小型電源装置から受けることになった。

以上が思い出したことだが、皆さんは何が怪しいとご指摘になるだろうか?

 

手探り調査

 

A)コモンモードフィルターケーブルのトロイダルコアを外してみる

先ずは一つ(FT114-43)を外してみるが、やはり7MHzチューニング(AM5W )でSメータ振れず。もう一つのトロイダルコア(品名不明、HF耐200Wバランに使用されていたもの)を外す。症状変わらず。

この「試し」で、別の気になる症状が観測された。3.5MHz帯でSWRが3.0を超え始めたのだ。3.5MHz帯で少し周波数を変えてAM5W を送信するとリチューンを始めるので、見かけのSWRの変化ではなく、ATUがSWR2.0以上と判断している事を示している。なんだか高周波がどこかに逃げていく隘路の存在をうかがわせるようで、嫌な感じがしてきた。

 

B)コモンモードフィルターケーブル+5D2Vケーブル5mを、素のままのテフロン同軸ケーブル5mで置き換えてみる

ここで僅かだが7MHz帯でチューニング時にFT817のSメータが振れ始めた。しかしその値は1-2、これまでの通常時はS7-8なので、本当にちょっとだけ、である。それに、3.5MHz帯のSWRは3.0を超えたままなので、解決にはほど遠い。

 

この時点で次に打つ手が見つからず、ATUの交換計画まで浮かんでくるようになった。確かに、古いとは言え防水ケース入りのSG230であれば、電源ケーブルを屋外へ引き出す必要はあるもののこれはあまり高いハードルとはならない。むしろ、その能力(MFJ926Bの整合範囲)ゆえに必要となった補助整合回路が要らなくなるし、WTA2/Global等実験アンテナも外部設置すればより良い結果が出せるだろう。明日は、取り敢えずSG239 に交換して試してみるか、とベッドで考えながら眠りについた。

 

ATU交換、その前に

 

コーヒーを飲みながら、MFJ926BからSG239へ変更する具体的な手順を、頭の中で整理していた。その電源配備の件で、元々コモンモードノイズ対策としてやろうとしていた事を思い出した。それは電源に距離を置かない事だった。具体的には、今はトランシーバーとATUの電源装置が違うし、コンセントも、部屋も違う。これは屋内配線で、異なる回路からそれぞれに電源を取っている可能性もあり、コモンモードノイズ低減のためには、これを一つの電源装置で賄えば、そしてその電源装置にしっかりしたコモンモードフィルターをAC電源コード側に設置すれば、より良い対策となるのではないかと考えていた。その為、10mのACアダプタ延長ケーブルを発注、昨日届いていたのだ。

 

二つのFT114-43トロイダルコア(ケーブル4回巻き)と二つのクランプコア(ケーブル3回通し)とを延長ケーブルの両端に配置し、ATUの電源をFT991Mと同じトランス式の電源装置から供給するように接続した。

ATU交換の前に、状況確認をしておくか、と7MHzでのチューニングをとってみた(AM5W )。補助整合回路は取り外してあったので、7MHz帯から始めたわけだが、FT817の電源を入れてみて驚いた。S7である。

 

7MHz帯の輻射が戻った!

 

ようやく出力がアンテナから輻射され始めた。という事は、これまで高周波はどこに抜けていたのか…?? それも7MHz帯だけ…。考えられるのは、ATUの電源装置から屋内配線へ? この小型電源装置は13.8V4A、DC側にクランプコア二つ、ACコードにクランプコア二つ。フィルタとしては貧弱である。残念ながらクランプコアはノーブランド品でコアの周波数特性等は不明。とは言え、DC延長ケーブルにコモンモード対策をしっかり行ってFT991Mと同じ電源装置からATUに電源供給したら、7MHz帯での輻射が正常になったのだから、やはり電源周りに問題があったのだろうと推測する。

 

実はFT991Mの電源装置のACコード側のコモンモードフィルタの為に、部品を発注している所で来週早々にそろう予定。なんだか高周波周りにコモンモードノイズフィルターやクランプコアを目いっぱい追加して強力にしてやったら、手薄な所で漏れ出した、見たいに感じてしまう。いずれにしても、予定通り電源装置AC側へのコモンモードフィルタをしっかり装備していくつもりである。

 

WTA2/Global

デルタループ17m

 

目次

 

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de JJ1BVU / JA4LKY